仏式
ご法要
仏教では「四十九日」まで7日ごとの中陰法要と一周忌以降の年忌法要、神道では百日までの霊祭と式年祭、キリスト教では追悼ミサや記念集会で、故人を偲びます。
◆ 法要の意味
亡くなった人をより良い来世へと送り出すために初七日から七七日(四十九日)までの法要・中陰法要が営まれます。生きている人たちが供養することで、亡くなった人はより良い来世を送ることができると言われており、とても重要な儀式です。
◆中陰法要…「初七日」から7日ごとに「四十九日」まで
故人が現世を離れて三途の川にたどり着くのが死後7日目であることから、忌日の中でも特に重要な日とされている初七日は、死者の霊が無事に渡ることができるように願う法要です。近年は、葬儀の後に初七日の法要を営むことも増え、僧侶にお経をあげてもらい、遺族は親族や隣近所、縁のある方々と酒食を共にし、故人を偲びます。
また、四十九日は、死者が極楽に行くための最後の審判の日で、初七日と同様に重要な日。親族や故人の友人などを招いて手厚く法要を行います。一般的には、四十九日をもって忌明けとし、納骨を行います。また、葬儀でお世話になった人、会葬者へのあいさつやお礼、香典返しなどをします。また、仏壇のない家では、この日までに新しい仏壇を用意します。
◆ 年忌法要(法事)
故人が亡くなった同月同日の「祥月命日」のほか、決まった年の祥月命日に追善供養の年忌法要を行います。 亡くなった年の翌年に一周忌、亡くなってから満2年目に三回忌。 以後は七、十三、十七、二十三、二十七回忌と続き、現在では三十三回忌をもって弔いあげとするのが一般的になっています。 本来は、五十、百回忌と続き、その後は五十年ごとに法要を営むのが仏教上のしきたり。この一連の年忌法要を経て、故人は極楽浄土へ行き着くといわれています。 法要に招く人の範囲は、一周忌までは親類や友人、勤務先の関係者など広範囲に出席を依頼しますが、三回忌以降は次第に数を絞り、ごく関係の深かった人だけで営むことが多いようです。 法事に当たる年は菩提寺で確認することもできます。 |
仏式の供養
初七日 葬儀後、最初に行われる大事な供養。遺族をはじめ、故人と親しかった人を招く。
二七日 三七日 四七日 遺族など、ごく内輪で営むことが多い。
五七日 忌明けが三カ月にまたがる場合は、この日を忌明けとする場合が多い。
七七日(四十九日) 一般に忌明けの法要を営む。遺族、親類などのほか、個人と親しかった人にも参列してもらい、比較的盛大に営む場合が多い。
百か日 遺族など、ごく内輪で営むことも多い。
一周忌 親類、友人、勤務先を招いて行う最後の大きな法要。
忌明けの後
●香典返し
四十九日法要の後、忌明けからは香典返しや忌明けのあいさつ状などを発送します。特にお世話になった人たちは、直接訪ねて香典返しをする場合もありますが、香典返しの品物や、忌明け礼状だけを贈るというケースも。香典返しの予算は、いただいた香典の半分から3分の1相当の品物をお返しすることが多いようです。のし紙には「志」と書きます。
●法要のご案内
お寺さんの都合を伺い、命日の前に日程を調整します。参会者を招く場合は、早めに日時や会場を連絡しましょう。
●年忌法要のすすめ方
忌明け後は喪主とはいわず、施主と呼びます。年忌法要では、施主から焼香を始め、故人と縁の深い順に行うことになります。法要の後に僧侶にお礼を述べ、また会食の前に参会者にあいさつします。散会するときは、参会者一人ひとりにお礼を述べ、見送ります。
●施主あいさつ
施主は法要後の会食が始まる前にあいさつをします。あまり気を張らず、素直な気持ちを表現しましょう。参会者への感謝とともに「故人が喜んでいることでしょう」、また「供養になるので」などと付け加え、くつろいでほしい旨を伝えます。
●故人の資料などの寄贈
故人が趣味や研究で収集していた書籍、資料、収集品などは、活用していただける同好の方に差し上げるという選択肢もあります。また貴重なものであれば図書館や博物館などに寄贈することも考えられます。